みなさん、こんにちは。8月16日付けの福祉新聞に、ある介護福祉士が施設で演奏会をしているという記事が載っています。最初は一人の利用者さんから始まった演奏が今では毎月30人ほどが楽しみに待っているとのこと。利用者さん達はただ演奏を聴くのではなくて、一緒に歌ってくれるようです。ご本人はこれを音楽療法と言えるかわからないけど、と仰っていますが、私は音楽療法と呼ぶ必要はないのではないかと考えます。「~療法」というのはあくまでも医療から見た捉え方です。介護は医療ではないのですから、別に音楽療法と言う必要はありません。ただ単に、音楽を通じて利用者さんとコミュニケーションを取っているだけです。その結果、利用者さんが楽しんでくれるのであれば大成功ではありませんか。とても素晴らしい試みだと思います。
音楽という芸術を介護に持ち込んでいるのではなくて、音楽を使って介護士と利用者さんがコミュニケーションを取る、そして、お互いに楽しみ合う。この行為こそが芸術だと考えます。介護そのものが芸術なのです。これが私の「介護芸術論」です。このような介護士が増えて行けばいいなと本当に願っています。